Human Playback の出力する強弱

(2008-06-18、Finale 2008a.r2 で確認)

検証用の楽譜
図 1 検証用の楽譜

Finale の Human Playback が出力している強弱が、実際どうなっているのか検証してみました。図 1 のような検証用の楽譜をスタンダード MIDI ファイルに出力して、データを確認しました。

結果は以下のようになりました。

表 1 – 出力結果
pppp ppp pp p mp mf f ff fff ffff
Oboe 1 3 14 31 52 74 95 112 123 127
Trumpet 1 3 14 31 52 74 95 112 123 127
Violin 1 3 14 31 52 74 95 112 123 127
Timpani 24 29 40 50 67 76 91 102 119 127
強弱記号 10 23 36 49 62 75 88 101 114 127

Oboe、Trumpet、Violin の値は CC#1: モジュレーション。Timpani の値は Velocity。強弱記号の値は、Finale の「発想記号の設計」ダイアログボックスで設定されているベロシティの値。

Human Playback の出力する強弱のグラフ
図 2 Human Playback の出力する強弱のグラフ

持続系楽器であれば、楽器ごとに出力される CC#1 の数値に変化はないことがわかりました。また、値のグラフがサイン波を描くように調整されています(図 2 参照)。Timpani のような打楽器系楽器は、強弱記号の値に 4 拍子の強拍・弱拍のニュアンスが加わったベロシティが出力されていることがわかります。

この仕様を把握していないと困る場合があるかと思います。例えば、しきい値が設定されている外部音源を使用するような場合や、Finale 内部で CC#1 を直接操作するような場合に注意が必要でしょう。

対照表

実際の出力 指定した音量
120 110
119 109
112 101
104 95
102 93
100 92
99 91
96 88
93 87
90 85
89 84
88 ×
87 83
82 80
81 79
80 ×
79 78
76 76
75 ×
74 75
73 ×
72 74
71 73
70 ×
69 72
66 70
65 ×
64 69
63 ×
62 68
61 ×
60 67
57 65
56 ×
55 64
52 62
51 ×
50 61
49 60
47 59
39 54
37 53
33 50
32 ×
31 49

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です