FinePix F200EXR を使って曇りの野外で撮影する

DR800 を使用した写真。このブログの 7 月 30 日の写真と比べてみてください。空の臨場感は残念ですし、若干の白トビは残っていますが、真夏の眩しい曇り空で林の陰から雲の色合いまで必死に写真に収めてくれる F200EXR には感謝しています。
DR800 を使用した写真。このブログの 7 月 30 日の写真と比べてみてください。空の臨場感は残念ですし、若干の白トビは残っていますが、真夏の眩しい曇り空で林の陰から雲の色合いまで必死に写真に収めてくれる F200EXR には感謝しています。

FinePix F200EXR には DR800 という、強力に白トビを抑える機能が備わっています。カメラが AUTO に設定されていると自動的に DR800 が選択されることはないため、普段使われずじまいの機能なのですが、上手に使うとかなり便利な機能です。

DR800 を選択するには、まずモードダイヤルを [EXR] に合わせます。次に [MENU/OK] ボタンを押して「撮影メニュー」を開きます。 [撮影モード] を選んで、メニューの中から [ダイナミックレンジ優先] を選びます。いったんメニューが閉じますので、今度は [F] ボタンを押して「モードメニュー」を開きます。[ダイナミックレンジ] を選んで、[800%] に設定します。これで、DR800 が設定されます。

あとは、わざとオーバーな露出にして撮影します。眩しい空と地上の林を同時に収めたければ、いったん地上の景色にフレームを合わせてシャッターを半押しして、露出とピントを合わせます。その後、そのまま半押ししながら撮影したい風景をファインダーに収めます。液晶画面は盛大に白トビしているはずですが、気にせずシャッターを押しこみ撮影します。すると、カメラが白トビを感知して、それを抑えるためににダイナミックレンジを 800% まで自動的に拡張してくれます。

この機能を使う上で覚えておくべきポイントは、白トビするまで DR800 は動作してくれない、という点です。ところが FinePix F200EXR は、DR800 が有効になっていてもなお、白トビしないように露出を絞りこんでしまいます。開発側の意向はおそらく、DR800 はあくまでも撮影が失敗しないための機能という位置づけなのだろうと思います。確かに DR800 で撮影される、「本来白トビしているはずの部分」の画質はそんなによくはありません。また、写真の中で、DR800 が機能して白トビが抑えられている部分と、そうでない部分との境界に、不自然な輪郭が映ってしまうという不都合もあります。しかし、そういった不都合を理解してもなお、DR800 を使用して撮影された写真は、目で見たままの風景に近く、魅力的に感じられます。個人的にはこれからも積極的に DR800 を使用して撮影していきたいと思っています。


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