僕の所属している事務所の家庭教師は、月に一度報告会があります。自分の担当している生徒について、事務所の社員と打ち合わせをします。この業界で月一回は破格の多さでして、打ち合わせも研修も一切ない会社なんてざらです(それでも月謝の 4~6 割程度をピンハネしていきますが)。
報告のたびに気付きますが、勉強ができない子(ここでは絶対的な成績にかかわらず、志望校に自分の成績が満たない子、という意味です)が、できない理由は様々です。たとえばこんな具合です。
- 親が甘やかしすぎ
- 彼氏・彼女にふられた
- 部活の人間関係がよくない
- 好きな異性に夢中
- 周りに自分よりできる人がいなくて、教われない
- 親が厳しすぎ
- 親の能力や財力がなさすぎ
- 学校でのいじめ
- 自閉症気味
- 生まれつき記憶力に恵まれていない
- ディスレキシア気味
- テレビゲームのやりすぎ
- テレビの観すぎ
- 家庭の生活習慣の乱れ
- 部屋が汚すぎ
あげればきりがありません。もっとほかにもたくさん要因はあります。一人ひとりの原因を的確に見分けなければ、その子の成績を向上させることは難しいと思います。しかし一度に多くの子供を相手にする、いわゆる放送型の授業では、それは難しいと思います。
また、家庭環境など、学校や塾からは判断のしづらい要因も非常にウェイトが大きい部分です。僕らは家庭訪問をするのでよくわかりますが、子供の学力低下(本当に低下しているかどうかは別として)の原因を学校に求めるのは完全に間違いです。とても見きれないと思います。
本気で子供の学力を上げようと思ったら、文科省が家庭教師を雇ったり、学校に学習の相談を引き受ける事を専門にする学習カウンセラーを設置したりしなければならないと思います。国は箱を作ったり、どこかの商社に金をつぎ込んだりするのが忙しいので、難しいでしょうけれども。
ちなみに、「ゲームをやり過ぎると成績が下がる」なんて書くと目くじらを立てるゲームファンが多いですが、僕が言いたいことは、ゲーム脳になるとかそういう根拠のない話ではありません。単純に、時間が足りなくなってしまうことと、疲れてしまうことが問題だと思っています。
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